"段取り力"とは、
仕事の“設計力”であり、仕事の“再現性”に直結する事務所運営において必須の能力です
段取り力とは、その場その場の仕切り上手のことではありません。
「目的」「順序」「準備」を明確にし、所員一人ひとりが“考えて動く”力を育てる、経営における実行力の土台です。
これを可視化・共有・振り返りの仕組みに落とし込むことで、
・属人業務からの脱却
・問題の未然防止
・所員の思考力の向上
・所長が現場を正しく把握し、未来の一手を打てる戦略的体制
といった「事務所の持続的な成長」に必要な要素が整っていき、確かな成長につながっていきます。
"段取り力"は、愚直な“見える化”取り組みによってしか向上しません
「見える化」とは何か?
誰が・いつまでに・何を・どのように行っているかを、関係者が客観的に把握できるようにし、問題点や改善点を発見できる状態にすることを指します。
単に「情報を一覧にする」だけではなく、
①進捗や問題点が見える
②関係者同士で共有できる
③改善や指導につながる
この3つを満たして初めて「見える化」と言えます。
“見える化”の反対=”属人化” ”蛸壺化”
一人でなんでもやっている・・・一見、「できる人」に見える
しかし、仕事のブラックボックス化は、その人も守れないし、その人が担当しているお客様も守れない。
自分しかできない、は、
=休めない・抜けられない
=自分が、いざというとき(病気・家庭事情)に代われない。
=トラブルが起きても、手が出せなくなる。
「できる人」から「抜け出せない人」にいとも簡単に変わってしまう。
「見える化」に取り組むことは、自分にも、事務所にも、お客様にも利益のあることだという認識が高められます。
業務が“人”についているのが会計事務所の特徴です。
しかし、退職や短期の離脱であっても、業務がが機能不全になるようでは、事業の継続性が脅かされます。 「プロセスの可視化」をしなければ、属人依存から脱却できません。
属人化の最大の敵は“仕事のブラックボックス化”。 顧客ごとに仕事を分解し、目的・期限・作業分解・見積もり時間などを「見える化」することで、誰でも引き継げる状態を作ることから始める必要があります。
その原因は、育成プランに「段取り」という考え方がないからかもしれません。 入れ替わり先輩が、場当たり的に仕事を与えるではなく、「いつまでに、何ができているようになること」といった期限付きのゴール設定がなければ、新人は自分で課題克服プランを作れません。
着手しなければ起きる弊害「手が動く人」はいても、「考えて動ける人」が育っていますか?
段取り力が弱いと、所員は“言われたことをやるだけ”になりがちです。
考える力・先回り力が育たなければ、未来のリーダーも、顧客の信頼も、単価の高い仕事も育ちません。
人材育成は、戦略そのものです。
育成は「自分で考え」「自分の言葉で話すこと」。 段取り会議で、所員に自らの段取りの意図と、進行状況を「自分の言葉で説明させる」ことで、“思考力”と“主体性”を土台から変えていくことができます。
「もっと早く言ってくれれば、できたのに…」これほどムダなことはありません。 段取り思考による共有があれば、“気づける組織”になれるはず。 気づける仕組みを持たない今のままが、最大のリスクです。
着手しなければ起きる弊害
「問題の“早期発見力”がなければ、手遅れが常態化する」
問題に気づくのは「いつも後から」
その状態、放置していませんか?
段取り思考は、業務の流れを“先行した眼”で見る考えかたです。
これを持たない事務所は、「業務の不具合に気づけずに信頼を損なうリスク」を抱え続けます。
“信頼を失わない”ための手段として必要です。
今、何に着手すべきか?
それには、“HELP”ができる仕組みと風土を全員で醸成すべし」
“問題の芽”は当人が一番早く気づいているはずです。
ヘルプを可視化する仕組みをまず作らないと始まりません。
小さな兆候に手を上げて”HELP”と言える仕組みを用意することはすぐにできるはずです。
現場の進行状況を「感覚」や「報告ベース」で把握していませんか? 段取り思考によるプロセスの見える化と共有会議を活用すれば、未来志向で“今、何をどう進めるべきか”を所長が主導できる体制が作れます。
「過去の報告」から「未来への設計」へ、視点の転換が必要です。
着手しなければ起きる弊害
「代表が“現場の現実”を把握できなければ、作った戦略も機能しない」
現場を見ている“つもり”になっていませんか? 段取り思考を軸に運営していない状態では、所長の感覚頼りの経営になり、戦略と現実が乖離したままリスクを見落とす可能性が高まります。
今、何に着手すべきか
それには、「毎月、段取り会議のモニタリング+所長レビューを実施すべし」
現場の実態を直接見ているからできる“客観的な気づき”を振り返る時間を作る。 第三者モニタリング+フィードバックで、見落とされている気づきを毎月、着実に実行に移し、小さくとも成長の連続を現場に埋め込むことができます。
このプログラムは、単なる研修でも、ITツールの導入でもありません。
”一人ひとりが考えて動く力を育てる”
”仲間のHELPを仲間で助ける”
といった「実行の文化」を根づかせる”ための 土台 となるものです。
1.段取り思考の導入
(段取り表システムによる見える化と逆算思考の習慣化)
2.段取り会議の定着
(現場の主体性の課題を引き出す段取り会議のモニタリング)
3.月次フィードバックによる連続した改善
(次やるべき成長テーマを所長とすり合わせる)
伴走型で行うため、「着実に続く」取り組みとなります。
“ 所長の主観的 “な思い込みで課題を設定していませんか?
“ 結果の評価 ”だけではなく、
“ 未来の検討 ”をしていますか?
事務所の全体の 流れ が見える
事務所のこの先の 状態 が見える
実行している 所員の考え方 までも見える。
・貴社の段取りの実⾏内容、⼿順などを確認します
・所長の考える問題点、要望を確認します
・場合によっては、所員との個別面談を依頼します。
・クラウド共有の段取り表システムを提供
・段取り表の運用ガイドを行います。
・現状使っているシステムでOKの場合、こちらのシステムは導⼊不要
前年は所内目標の達成率低。段取り表を導入したことで24年度は全項目達成
大部分を副所⻑一人で行ってい た企業防衛保険の契約が、段取りに含めたことで少しづつ所員の能動的な行動が加わり目標の10億達成
毎週全員で段取り会議の継続。他人の仕事に対する関心、確認、HELPなどの会話が増加
(所⻑が)所員が何をしているのか具体的に段取り表から確認でき、事前の会話が増加